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CATEGORY: #設計
投稿日:2026.07.03
CATIA V5は航空宇宙・自動車業界でデファクトスタンダードとなっているハイエンド3D-CADです。
AS9100適合性や大規模アセンブリ管理に強みを持ち、設計から解析まで一貫運用できる点が支持されています。
本記事では主要機能・採用理由・外注先選定の5つのポイントを整理します。
CATIA V5は、ダッソー・システムズが開発したハイエンド3D-CADで、航空宇宙・自動車をはじめとする大規模製造業で標準的に採用されています。
設計から解析・製造までを一気通貫で扱えるプラットフォームとして位置付けられている点が特徴です。
本章では定義・名称の由来・3DEXPERIENCEとの関係を整理し、設計者のクリエイティビティを引き出す操作性まで解説します。
主なポイントは以下のとおりです。
それでは、一つずつ見ていきましょう。
CATIA V5は、フランスのダッソー・システムズが提供するハイエンド3D-CAD/CAM/CAEプラットフォームです。
CATIAの起源は1977年にさかのぼり、Windows NT対応で全面刷新されたV5系列は1998年にリリースされました。
以降、航空機・自動車・船舶・産業機械など大規模製造業を中心に世界中で導入が進み、グローバル企業の設計標準ツールとして確立しています。
「ハイエンド」と分類される理由は、数万点規模のアセンブリ管理、Class-Aサーフェスの作成、構造・運動解析までを一つの環境で完結できる点にあります。
形状精度と部品点数の両面で高い要求がある領域に対応できるため、エンタープライズ向けCADの代表格です。
CATIAは「Computer-Aided Three-dimensional Interactive Application」の頭文字を取った名称で、もとはダッソー・アビアシオン社が自社製品の設計用に内製した3D-CADが起源です。
1981年にダッソー・システムズが分社化し商用CADとして外販を開始しました。
製品系列はV4・V5を経て後継のV6が登場し、現在はクラウド対応プラットフォーム「3DEXPERIENCE」上で進化しています。
ただし航空宇宙・防衛分野では、検証実績や既存データ資産との互換性、AS9100対応の運用フローが確立されたV5が引き続き主流です。
粘土感覚の操作性が支える設計者のクリエイティビティ
CATIA V5が長年支持される理由の一つに、粘土を扱うような直感的な操作性があります。
サーフェスを引っ張る・押し込むといった編集がマウス操作で滑らかに反映されるため、設計者は数値入力に縛られず形状検討を進められます。
この操作感を支えるのが、ヒストリーベースとダイレクト編集を併用したモデリング思想です。
GSD(ジェネレーティブ・シェイプ・デザイン)モジュールをはじめとするサーフェスデザイン機能では、航空機外板や自動車ボディのClass-A品質サーフェスの曲率連続性を保ったまま編集でき、ハイエンドCADならではの強みとなっています。
| 操作対象 | CATIA V5の特徴 |
| 自由曲面 | Class-A対応・曲率連続編集 |
| 部品形状 | パラメトリック+ダイレクト編集の併用 |
| 形状検討 | 数値拘束なしのインタラクティブ操作 |

CATIA V5の最大の強みは、設計から解析までを一つのプラットフォームで扱える点にあります。
本章では中核となる4つのモジュールである、パートデザイン・アセンブリデザイン・ドラフティング・FEM解析を取り上げ、それぞれの役割と連携の仕組みを整理します。
主なポイントは以下のとおりです。
それでは、一つずつ解説していきます。
パートデザインは、CATIA V5における3次元モデリングの基本モジュールで、単一部品の形状を作成するために使われます。
2D断面を押し出し・回転・スイープなどで立体化し、穴・フィレット・面取りといった加工フィーチャーを追加して部品形状を構築する仕組みです。
このモジュールが設計の起点となる理由は、フィーチャーベースのヒストリー管理にあります。
航空機部品の取付穴位置を変更すれば関連するフィレットや座ぐりが自動追従し、設計変更の手戻りが最小化されます。
アセンブリデザインは、複数部品を組み合わせて製品全体を構築するモジュールで、ハイエンドCADと評価される根拠となる機能です。
一致・接触・距離といった拘束条件で位置関係を定義し、機構動作や干渉チェックまで実施できます。
真価が発揮されるのは数万点規模のアセンブリです。
航空機機体や自動車パワートレインのように多階層のサブアセンブリ構成でも、必要な部品のみ展開する「キャッシュモード」で動作の軽快さを維持できる点が大規模設計の基盤となっています。
ドラフティングは、3Dモデルから2D製造図面を自動生成するモジュールで、設計から製造への情報伝達を担います。
3Dモデルとの双方向リンクにより形状変更が図面ビュー・寸法・注記に自動反映され、整合性ミスを防げる仕組みです。
JIS・ISO・ASMEといった各国規格に準拠した寸法スタイル・幾何公差記号を切り替えられるため、海外サプライヤーへの図面展開もスムーズに進みます。
3D注記(PMI)にも対応しており、図面レス設計を進める航空宇宙メーカーでも採用が広がっています。
CATIA V5にはFEMによる構造解析モジュールが標準搭載されており、設計データを別ソフトに渡すことなく応力・固有値・熱応力解析を実施できます。
代表的なモジュールにはGPSやGASがあり、単一部品から組立体までを対象とした検証が可能です。
形状変更時の自動再メッシュ機能により、設計案の比較検討フェーズでも3Dモデル修正→再解析の流れが短時間で完結します。
静解析・モーダル解析・座屈解析・熱変形解析にも対応し、航空宇宙分野の検証ワークフローを支えています。

CATIA V5が航空宇宙でデファクトスタンダードとなった背景には、競合CADとの機能差・運用差が存在します。
本章ではSolidWorks・Siemens NXとの違いを整理し、自社プロジェクトに最適なCAD選定の判断基準を提示します。
主なポイントは以下のとおりです。
こちらも一つずつ説明していきます。
SolidWorksは同じダッソー・システムズ製のミッドレンジ3D-CADで、中小規模の機械設計・治具設計を中心に世界的に普及しています。
両者は開発元こそ共通ですが、想定される設計規模と運用環境に明確な違いがあります。
最大の差は、扱えるアセンブリ規模と自由曲面の品質です。
SolidWorksは数百〜数千点の中規模アセンブリと機構部品レベルのモデリングに最適化されている一方、CATIA V5は数万点規模のアセンブリとClass-A品質の自由曲面に対応します。
使い分けは「設計対象の規模と曲面要求レベル」が判断軸です。
Siemens NXは、ドイツのシーメンス社(Siemens Digital Industries Software)が提供するハイエンド3D-CADで、CATIA V5と並ぶ大規模製造業向けプラットフォームの双璧です。
両者の棲み分けは業界別の採用実績に色濃く現れます。
CATIA V5は欧州系航空機メーカーや欧州自動車OEMで標準採用が進み、Tier1サプライヤーや日本の航空宇宙メーカーへも導入が広がりました。
一方Siemens NXは、CAM機能の強さと製造工程連携を背景に、防衛・宇宙分野の一部メーカーや自動車量産工程、産業機械分野で広く採用されています。
CATIA V5・SolidWorks・Siemens NXのいずれを採用するかは、自社プロジェクトの特性を業界・規模・取引先要件の3軸で整理することで判断しやすくなります。
たとえば航空宇宙Tier1サプライヤーとして大手機体メーカーと直接取引する場合、データ互換性とAS9100対応の観点からCATIA V5が事実上の必須要件です。
一方、産業機械や中規模治具を主力とする企業ならSolidWorksでも十分対応可能で、ライセンスコストとのバランスもよく、合理的な選択となります。
単に高価なCADを導入すれば良いというわけではなく、将来の取引拡大や認証取得まで見据えて選定することが重要です。

判断の結果CATIA V5を導入すると決まった場合、並行して検討すべきが「誰が運用するか」という体制の問題です。
社内に熟練オペレーターやライセンス環境が整っていない場合、外部パートナーへの委託が現実的な選択肢となります。
CATIA V5を扱える外注先は国内に複数ありますが、対応可能な業務範囲と品質レベルには大きな差があります。
ここではライセンス保有状況・業界実績・実務領域・解析対応力・データ運用品質の5軸から、最適なパートナーを見極めるチェックポイントを提示します。
本章の主なポイントは以下のとおりです。
外注先選定で最初に確認すべきは、CATIA V5の保有ライセンス構成とオペレーターのスキルレベルです。
CATIA V5はモジュールごとにライセンスが分かれており、パートデザインのみか、アセンブリ・ドラフティング・FEM解析まで運用しているかで対応範囲が大きく変わります。
オペレーターのスキルは、実務経験年数と対応可能なモジュール範囲、Class-Aサーフェスや大規模アセンブリといった高難度業務の実績で測定できます。
問い合わせ時には保有ライセンス一覧と過去案件の使用モジュール実績を開示してもらうのが望ましいです。
航空宇宙関連の設計・解析を外注する場合、業界実績とAS9100対応の可否は最重要の確認項目です。
AS9100は航空宇宙産業向けの品質マネジメントシステム規格で、ISO 9001をベースに航空宇宙特有の要求事項を追加した内容となっています。
確認すべきは過去の納入実績と品質保証体制の両面です。
航空機構造部品・降着装置・エンジン補機類など、どの部位の設計・解析実績があるかで対応力を判断できます。
また、図面承認フロー・トレーサビリティ管理・変更管理プロセスといった運用面の実装状況も合わせて確認すべきポイントです。
航空宇宙・防衛分野の設計案件では、量産部品本体だけでなく試験治具や計測機器の3D設計実績も外注先選定の重要な判断材料となります。
試験治具設計には、被試験体の取付精度・荷重伝達経路・センサー取付位置といった配慮が求められ、一般的な機構部品設計とは異なるノウハウが必要です。
振動試験や衝撃試験の治具では共振周波数の管理や荷重分布の均一化、ひずみゲージ計測の治具ではゲージ取付面の平面度や配線取り回しまで設計品質を左右します。
試験種別ごとの治具設計実績を具体的に確認することがおすすめです。
外注先評価で見落とされがちなのが、設計と解析を同一組織で完結できる「一気通貫対応力」です。
3D設計と構造解析を別会社に発注すると、データ受け渡しの手戻り・解釈の食い違い・スケジュール調整の負担が発生し、開発リードタイムを押し上げる要因となります。
CATIA V5は設計データを変換せずFEM解析を実施できるため、同一プラットフォームで設計→解析→修正のループを高速に回せる利点があります。
後工程の品質を担保し、スムーズに開発を推し進めるために、「設計と解析の対応窓口が一本化されているか」を確認することが重要です。
実務プロジェクトでは社内データがCATIA V5以外のCADで作成されているケースや、サプライチェーン上の各社で異なるCADが混在するケースが多くあります。
外注先にはSTEP・IGES・JT・Parasolidといった中間フォーマット経由の他CAD連携を柔軟にこなす対応力が求められます。
データ変換時は形状精度の劣化やトポロジー情報の欠落に注意が必要です。
解析業務では、荷重条件・境界条件・メッシュ品質・収束判定まで根拠を示して文書化し、設計者が判断材料として使える形式で提出できるかが、外注先の実力を測る重要な指標となります。
アレックス・ジャパンでは航空宇宙・防衛・重工業向けに、CATIA V5を用いた3次元設計から構造解析(FEM)、試験治具・計測機器設計までを一気通貫で受託しています。
航空宇宙分野の厳格な品質基準(AS9100等)が求められる環境下での実務経験を持つエンジニアが、 3D データの取り込みから条件設定、解析実行、結果レポーティング、設計改善提案まで、専任の技術窓口として一貫して伴走します。
「CATIA V5を扱える設計・解析の外部パートナーを探している」 「設計と解析が別事業者に分かれていて連携に課題がある」 「航空宇宙・防衛分野のAS9100や規格対応で困っている」 といった課題をお持ちの方は、ぜひアレックス・ジャパンの解析受託サービスをご検討ください。

本記事では、CATIA V5の基本から主要機能、航空宇宙でデファクトとなった理由、外注先選定の5つのポイントまで体系的に整理してきました。
重要なポイントを以下に整理します。
航空機・防衛分野のように一つの設計判断が安全性と事業計画を左右する領域では、CATIA V5を扱う技術力と運用体制の質が製品競争力に直結します。
設計から解析までを一気通貫で扱えるパートナーを選定することは、開発効率と信頼性を両立させる最短ルートとなります。
アレックス・ジャパンでは、CATIA V5を中核とした3次元設計・構造解析・試験治具設計の受託サービスを提供しています。
お客様の設計課題や規格要件に応じた最適なソリューションをご提案しますので、まずはお気軽に下記よりお問い合わせください。
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